GLP-1製剤の副作用とは
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GLP-1のダイエット効果や増やす方法について、「やせるホルモンGLP-1とは」「やせるホルモンGLP-1を増やす方法」の記事で記載しましたが、こちらの記事では副作用についてお伝えできればと思います。
ダイエットの薬を飲むときに、効果とともに、副作用やリバウンドの心配もあるかと思います。そんな心配の方には、ぜひご覧いただけると嬉しいです。
効き過ぎによる症状がほとんど
誰もが持っている生理的なタンパク質を補充するお薬です。元々体にある物質のため、なにが起こるか予想しにくい合成化学薬品と比べて安全性は高く、適正に使えば、ほとんどの場合、副作用の心配はありません。
一方で、GLP-1製剤は劇薬指定の薬品となっており、GLP-1の容量調節が難しく、医師の中でもGLP-1についての知識をもつ専門医以外が使用すべきではありません。食欲を抑える効果の行き過ぎからくる吐き気、頭痛などが最も頻度が高い副作用として報告されています。
これらはいずれも、効果の延長線上の症状ですので、用量の調整で対応でき、数週間程度で無くなることが多いです。
膵疾患との関係性は?
GLP-1製剤が発売された当初、インスリン分泌を刺激し、β細胞を増やすのであれば、理論上、膵(すい)がん、膵炎が増えるのではないかという懸念がありましたが、100万人規模のメタ解析の結果から、FDA(Food and Drug Administration)、EMA(European Medicines Agency)、IDF(International Diabetes Federation)といった、世界的な学会が、現時点でGLP-1治療と、膵がん、膵炎には因果関係がないとしています。
そうはいっても、糖尿病や肥満そのものが膵がん、膵炎の最大の危険因子の一つですので、いずれにしても注意は必要です。
GLP-1ダイエットの後のリバウンドは?
まず、ダイエット後のリバウンドの原因の多くは、我慢していたことによる反動です。GLP-1ダイエットでは、我慢すること自体がないため、リバウンドする可能性は低いです。
私の治療では、GLP-1注射はあくまで「生活習慣を変えるためのサポート」で、治療期間中に、何が原因で体重が増えているのかをトラブルシューティングし、可能な限り取り除くことを目標にしています。
タバコをやめるための禁煙外来の成功率は90%以上と言われています。GLP-1ダイエットも、中毒性のある甘いものやジャンクフードを食べる習慣をやめるという意味で、同等の効果があると感じています。
もちろん、治療後に以前と全く同じ生活をすれば、徐々に体重を戻ってゆくはずですが、数か月の治療で劇的に体質が変わり、治療後も体重が減り続ける人も多いです。
注射の効果は強力ですが、それに頼るのではなく、注射を利用して肥満の原因を取り除く努力をすれば、リバウンドの心配はありません。
もし少しでも興味を持っていただけるようであれば、私が院長を務めるクリニックで遠隔での無料相談を行なっているので、ぜひホームページを覗いて見てください。