
塩麹ダイエットの評価
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総合評価
ダメ
推奨
4
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金額
高い
安い
3
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手軽さ
面倒
手軽
4
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期間
長期
短期
2
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信頼性
危険
安全
4
今回、塩麹を使った「管理栄養士推奨のダイエットレシピ」を10点ご紹介します。
昨今の健康ブームにともなって「食事で健康的にダイエットを実現する」ことは今や当たり前のこととなっています。
私たちの食生活の中心である和食は世界的にも注目されていますが、なかでも味噌や醤油などの「発酵食品」は健康やダイエットに特に効果があると言われています。
発酵食品には、さまざまなものがありますが、近年特に注目されている食品として「塩麹」があります。
塩麹はヨーグルトでなじみの深い乳酸菌を多く含み、ダイエットにも効果があるとされている食品で、キャベツやきのこなどの野菜類のうまみを引き出したり、鶏肉(ささみ)などの肉料理をやわらかくするなどのはたらきがあります。
塩麹ダイエットについて、効果や口コミも詳しく知りたいという方はこちらの記事もあわせてご覧くださいね。
塩麹ダイエットの効果と口コミ
塩麹のダイエット効果とは
今や健康食品としてのイメージが定着している塩麹ですが、ダイエットに対してどのような効果があるのでしょうか。塩麴の栄養成分をみながら、からだに対するはたらきをみていきましょう。
塩麹の栄養成分をみると、ビタミンやミネラルは特筆するほど多く含んではいませんが、塩麹がつくられる時にできる「乳酸菌」と「酵素」が私たちの腸内環境などを整え「ダイエットをするのに適したからだ」へと導いてくれます。
では、どのように私たちのからだを導いてくれるのでしょう。
乳酸菌と酵素の2つのはたらきについてご説明します。
1.乳酸菌のはたらきとダイエット効果
乳酸菌は、糖分をたべて乳酸をつくる細菌のことで、私たちの身のまわりに多く存在しています。
乳酸菌は私たちの小腸で活動し、からだに悪い菌の活動をおさえたり、ミネラルの消化吸収を良くしてくれたりします。また、血圧・コレステロールを下げるはたらきもあります。
そのほか、便通をよくしてくれることから「美肌」の効果も期待できます。
ダイエットを継続するには、からだのコンディションが整っていることが重要ですので、こうした乳酸菌のはたらきは、ダイエットの成功をささえる大切な役割を担っていると言えます。
2.酵素のはたらきとダイエット効果
酵素は私たちのからだで起こる化学反応を助けるはたらきを持った「たんぱく質」のことを言います。
塩麹の酵素は、穀物や野菜のでんぷんを甘味のある糖分に変えたり、肉のたんぱく質をうまみ成分のアミノ酸に変えたりする「食べ物をおいしく、消化しやすくする」はたらきを持っています。
私たちのからだは、エネルギーをつくるために食べ物を糖分にバラして利用します。でんぷんもアミノ酸も糖分に変えることで、はじめてエネルギー源として利用ができるようになります。
「スムーズなエネルギー代謝をおこなう」うえで酵素のはたらきは大切だと言えます。
塩麴ダイエットをするために知っておきたいこと
レシピのご紹介の前に2点、塩麴の利用についておさえておきたいポイントがあります。
塩麹の乳酸菌や酵素は加熱すると効果が低くなる
乳酸菌や酵素は熱に弱く、加熱すると活性がなくなり効果が低くなります。ダイエット効果を高めるためには「できるだけ生かしたまま体に取り入れること」が大切です。
また、市販の塩麴には衛生面に配慮して加熱したものもあります。その場合ダイエット効果は低くなってしまいますので、市販品を利用する際は、いろいろ試しながら、ご自身のからだに合った塩麹を選ぶことをおすすめします。
塩麹の取りすぎは塩分の取りすぎになる
塩麴の塩分は市販のもので12%前後のものが主流となっています。ダイエットのためとはいえ、塩麴をとりすぎると塩分のとりすぎになってしまいます。
塩分の取りすぎは、むくみや骨が弱くなるなどの原因になりますので、ライフワークに合わせた適度な量をとることをおすすめします。
塩麹のダイエットレシピ
塩麴は、乳酸菌と酵素のはたらきによる、健康・ダイエット効果が期待できる食品ですが、どのように取れば効果が高まるのでしょう。
「管理栄養士の推奨するダイエットレシピ」として10点ほど、ポイントを交えてご紹介します。
簡単!手作り塩麹
材料
・米麹(200g)
・塩 (35g)
・水 (適量:米麹がちょうど浸る程度。目安は300cc)
作り方
1.米麹と塩を「まんべんなく」混ぜ合わせ、タッパーなどの容器に入れる
2.水を「麹がちょうど浸るくらい」加え、「常温」で保管する
3.1日1回以上、スプーンなどで「やさしく」混ぜ合わせると10日程度でできあがり
ポイント
ダイエットに効果のある塩麹作りのポイントは「乳酸菌や酵素をどれだけ増やせるか」にあります。
1.加える水を50~60℃程度のお湯にする
麹の発酵がよく進むため乳酸菌や酵素が多くできます。仕上がりも早くなります。
2.常温で保管する
発酵を効率よく行うことができます。直射日光や湿度の高い場所での保管は塩麹が「いたむ」ため冷暗所で保管しましょう。
3.かならず毎日混ぜ合わせて「空気」を含ませましょう。
空気がないと発酵は進みません。
4.水が減ってきたら必ず「お米が浸るまで」水を加えましょう。
5.食べごろの目安は10日程度です。
お米がやわらかく「果物のような甘い香り」がすれば食べごろです。
ズッキーニ塩麹レモン浅漬け
材料(4人分)
・ズッキーニ(約1/2本。目安として120g)
・塩麹 (大さじ1)
・レモン汁 (小さじ1)
・砂糖 (小さじ1/2)
作り方
1.ズッキーニを食べやすい大きさにカットし、塩麹、レモン汁、砂糖とともにビニール袋に入れる
2.ビニール袋をもみ、調味料をズッキーニになじませる
3.空気をぬいて30分程度冷蔵庫で保管すればできあがり
ポイント
塩麹の効能を効率よく利用するためには「加熱せずに食べる」ことが大切です。浅漬けは簡単で時間もかからずにできる料理ですのでおすすめです。
野菜からでた漬け汁は乳酸菌や酵素が多く含まれているので、捨てずにいただきましょう。
きゅうりやパプリカなどに野菜を変えたり、甘めが好みであれば砂糖の量をふやすなど、ご自身の好みに応じて楽しみましょう。
フレッシュサラダ 塩麹のレモンドレッシング風味
材料(4人分)
・塩麹 (小さじ1)
・オリーブ油(大さじ1)
・穀物酢 (小さじ2)
・レモン汁 (小さじ1)
・セロリ (100g)
・水菜 (1/2束)
・トマト (1/2個)
作り方
1.酢とレモン汁にオリーブ油を加えまぜる。
2.油に酢がなじんできたら塩麹を加えてまぜる。(ドレッシング完成)
3.セロリ、水菜、トマトを食べやすい大きさにカットし、ドレッシングをかけてできあがり
ポイント
ドレッシングは、作り方によって「さらっとタイプ」と「クリーミータイプ」に変えることができます。酢とレモン汁にオリーブ油を加えた後のまぜ方で調整できますので、好みに応じてつくりましょう。
「さらっとタイプ」の作り方
酢とレモン汁にオリーブ油を加える時「空気を含ませないようにさっとまぜる」と口当たりがさっぱりするドレッシングになります。ドレッシングを野菜にかけたあとコショウをふるとよりおいしくいただけます。
「クリーミータイプ」の作り方
酢とレモン汁にオリーブ油を加える時「空気を含ませながらしっかりまぜる」とクリーミーなドレッシングになります。まぜる時はホイッパーを利用すると便利です。野菜にからまりやすいのでサラダが苦手な方におすすめです。
蒸し野菜 ポン酢と塩麹のドレッシング
材料(2人分)
・ポン酢 (大さじ1)
・塩麹 (小さじ1)
・キャベツ (50g)
・ブロッコリー(50g)
・かつお節 (適量)
作り方
1.ポン酢と塩麹を3:1でまぜる(ドレッシング完成)
2.野菜を水洗いし耐熱容器にのせ、ラップをして電子レンジで1~2分加熱する
3.お皿に盛りつけ、かつお節とドレッシングをかけてできあがり
ポイント
忙しくて時間がない方でも簡単にできるレシピです。野菜にブロッコリーを使う場合は、蒸したあと風に当てるなどして粗熱を取ると鮮やかなグリーン色が保たれます。
電子レンジで蒸すことにより、野菜のミネラルをのこさず食べることができます。水で冷やすと栄養素が減り、味も水っぽくなるためひかえましょう。
夏野菜サラダ 塩麹とりんごのドレッシング
材料(仕上がり約130cc)
・りんご (約1/4個)
・米油 (大さじ2)
・白ワインビネガー(大さじ1)
・塩麹 (大さじ1)
・粒マスタード (小さじ1)
・レタス (3枚)
・玉ねぎ (1/4個)
・きゅうり (1/2本)
・パプリカ (1/4個)
作り方
1.りんごの皮をむき、細かくカットし、米油、白ワインビネガー、塩麹を容器に入れる
2.ブレンダーでなめらかになるまで攪拌し粒マスタードを加える(ドレッシング完成)
3.お皿に野菜を盛りつけ、ドレッシングをかけてできあがり
ポイント
りんごと塩麹の酵素のはたらきで消化に良いドレッシングに仕上がります。材料の種類によって、砂糖やはちみつなどの甘味や塩を加えて好みに応じて作るとよいでしょう。鶏肉との相性もよいため、サラダに蒸し鶏を加えるとメインとしても利用できます。
いろいろきのこの塩麹マリネ
材料
・しいたけ (1パック)
・しめじ (1パック)
・エリンギ (1パック)
・えのき (1パック)
・酒 (50cc)
・塩麹 (大さじ5)
作り方
1.きのこを1口サイズにカットして、フライパンに入れる
2.酒を入れてしんなりするまで蒸し煮にする
3.火を止めて粗熱をとり、塩麹を加えればできあがり
ポイント
一時期「塩麹きのこ」と呼ばれてブームになったもののアレンジで、忙しい中でもすぐ使える作り置きができる料理です。きのこは食物繊維が豊富ですので塩麹の乳酸菌との相乗効果で便通を良くする効果が期待できます。
きのこの塩麹マリネを作るときは、乳酸菌が熱に弱いため、必ず火を止めて粗熱を取ってから加えるようにしましょう。
マヨ塩麹ドレッシング
材料
・マヨネーズ (大さじ2)
・塩麹 (小さじ1)
作り方
1.マヨネーズと塩麹をまぜるだけでできあがりです。
ポイント
野菜料理のほかに、鶏肉や豚肉などの肉料理との相性がよいドレッシングです。和風の風味が少しほしい場合は「うすくち醤油」を数滴加えてみてください。風味がとても豊かになります。
えびとアボカドの塩麹タルタル
材料
・刺身用えび (6尾)
・アボカド (1/2個)
・塩麹 (小さじ1強)
・マスカルポーネ (大さじ1)
・ケイパー (小さじ1)
・玉ねぎみじん切り(大さじ1)
作り方
1.えびの水分をキッチンペーパーでふきとる。アボカドはサイコロ状にカットする
2.ボールに、塩麹、マスカルポーネ、ケイパー、玉ねぎ、アボカドを加えまぜる
3.アボカドが少しくずれた所で海老を加えてまぜるとできあがり
ポイント
アボカドを少しくずすと全体の味がなじんでおいしくなります。彩りがほしければ、赤玉ねぎやパプリカのみじん切りを加えると全体が華やかになります。
鶏ハムの塩麹ソース
材料
・鶏むね肉 (1枚)
・塩麹 (大さじ1)
・はちみ (小さじ1)
・青ネギ (小さじ1)
・糸とうがらし (適量)
・塩麹 (小さじ2)
・おろしにんにく(小さじ1/2)
・オリーブ油 (大さじ1/2)
・こしょう (少々)
・すし酢 (大さじ2)
作り方
1.鶏肉をフォークで穴をあけ塩麹とはちみつをもみ込み1晩漬ける
2.鶏肉をお湯でゆっくりボイルしたあと、一口サイズにカットする
3.塩麹、おろしにんにく、オリーブ油、こしょう、すし酢をまぜたソースをかけて、小口切りにした青ネギと糸とうがらしを盛りつけてできあがり
ポイント
塩麹に含まれる酵素が鶏肉をやわらかくします。はちみつの糖分やゆでる調理で一層やわらかくおいしくなります。鶏肉をゆでる時は、沸騰しない程度のお湯でゆっくり火を入れることがやわらかくなるコツです。
魚のムニエル 塩麹と大葉のレモンダレ
材料
・白身魚 (2切)
・塩 (ひとつまみ)
・こしょう (少々)
・小麦粉 (大さじ1)
・オリーブ油(大さじ1)
・しその葉 (10枚)
・塩麹 (小さじ1)
・オリーブ油(大さじ1)
・レモン汁 (小さじ2)
・砂糖 (小さじ1)
作り方
1.白身魚に塩、こしょうをふり、オリーブ油を熱したフライパンでこんがり焼く
2.塩麹、オリーブ油、レモン汁、砂糖をまぜ、きざんだしその葉を加える
3.焼きあがった白身魚にタレをかければできあがり
ポイント
白身魚は、塩、こしょうをする前にしっかり余分な水分をふきとりましょう。くさみが消えていっそうおいしくなります。また、作りすぎた場合、ちぎった梅干しを加えると風味が変わって和え物料理などに利用できます。
気になる塩麹レシピはありましたか?
これまで「ダイエットのためのコンディションをととのえる」塩麹について、効能と活用方法(レシピ)をご紹介してきました。
塩麹は、使い方さえわかれば醤油や味噌などとおなじ「気軽につかえる」調味料です。
ダイエットを成功させるためには「とにかく続ける」ことが大切です。
毎日の食卓を豊かにできる塩麹を活用したダイエット法は、ダイエットを続けるために適していると言えます。塩分のとりすぎには注意が必要ですが、適量をとることを続けて理想の体型をめざしていきましょう。
管理栄養士 納田友和からのコメント
食品の効能を利用したダイエット法はたくさんあります。ダイエットを成功に導くためには「目標をきめる」「方法をきめる」「続ける」ことが大切です。
ダイエットでいちばん大変なことは「続ける」ことですが、ダイエットをイベントではなく「普段している習慣」にできた時、成功にぐんと近づきます。
今回、塩麹の効能とレシピをご紹介しましたので、無理のない範囲で毎日の料理に取り入れて続けていきましょう。続けることで効果を実感できる時がくるはずです。
みなさまのダイエットの成功を応援しています。