
5:2ダイエットの評価
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総合評価
ダメ
推奨
3
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金額
高い
安い
5
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手軽さ
面倒
手軽
3
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期間
長期
短期
3
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信頼性
危険
安全
3
ざっくり言うと
5:2ダイエットとは、1週間の中で連続しない2日間だけプチ断食をするダイエット方法です。
カロリーを制限することで蓄えていた糖質を消費するようになり、最終的には脂肪燃焼効果が期待できます。
5:2ダイエットは摂取栄養素が普段の1/4まで減ってしまう可能性があるため、栄養不足には注意しましょう。
「5:2ダイエット」をみなさんはご存知でしょうか?
5:2ダイエット法は、1週間の中でたった2日だけ「プチ断食」してやせるダイエット方法で、世界トップクラスのファッションモデルが実践したことで注目をあびました。
「たった2日でやせられるの?」と思ってしまう5:2ダイエットですが、どれくらいの効果があるのでしょう?
今回、5:2ダイエットをテーマに、効果的なカロリー制限のやり方や、我慢しなくていいおすすめレシピなどを詳しくご紹介していきます。
5:2ダイエットを通して、スリムで美しい体型をめざしていきましょう!
5:2ダイエットとは
5:2ダイエットとは「1週間の中で2日だけプチ断食をしてやせる」ダイエット方法で、イギリスの医師が考案し50万部のベストセラーになりました。
このダイエット法は栄養学を学んだ、あるトップファッションモデルが実践したことでも注目をあびたダイエット法です。
ダイエットというと「いつも食べるものを気を付けていないといけない」イメージがありますが、5:2ダイエットの大きな特徴はプチ断食をしている2日以外は普通の食生活でOKな点です。
ダイエット失敗の理由に「毎日だとつらくてやめてしまう」ことがありますが、5:2ダイエットでは、2日間だけ集中すれば良いため継続がなかなかできない方におすすめのダイエット方法だと言えます。
では、具体的に2日間をどう過ごせばよいのでしょうか?これから詳しくご紹介していきます。
5:2ダイエットの効果
2日間だけダイエットをすればよい5:2ダイエットは、次のような5つの効果をもたらしてくれます。
効果が出るまで続けやすい
ダイエットの実践が1週間の中で2日しかないため「常にストレスを感じることがなく」取り組むことができると言えます。
ダイエット成功の大きなポイントは続けることです。これまで「忙しい」などの理由で、ダイエットがなかなか続かず成功しなかった方は時間の都合がつけやすいため効果がでるまで続けることができます。
脂肪が減る
ダイエットでカロリーを制限すると、からだは「蓄えていた糖分」をはじめに使ってエネルギーを作ろうとします。
この糖分は、それほど多く蓄えられていないため、不足すると次に「たんぱく質や脂肪」を燃やしてエネルギーを作ります。
脂肪の燃え方にはホルモンバランスの影響で個人差がありますが、それでも最終的には必ず脂肪は燃焼します。
アンチエイジング効果
カロリー制限をすると、体内の糖質や脂肪の量が安定します。
過剰な糖質や脂肪は活性酸素を発生させ、血管の柔軟性を失わせますが、カロリー制限をすることで、細胞を老化から守り若々しく保つことができます。
体力向上
カロリー制限をすれば体重が減ります。特にぽっちゃりしている方がダイエットすると「酸素を有効利用できるはたらき」が増して以前より体力が高まります。
体力が高まれば、これまでよりも「ダイエットする時に感じるしんどさ」も減ります。また、日常生活もエネルギッシュになれます。
いっそう健康的に
適度なカロリー制限は、体重や脂肪を減らし細胞を老化から守りますが「ガンなどの病気」を防ぐことも分かってきています。
「健康なからだ」を手に入れてこそ、ダイエットが成功したといえますので上手くカロリー制限をしていきましょう。
5:2ダイエットのやり方
さまざまな効果が期待できる5:2ダイエットですが、どのようにすれば効果的でしょうか?
6つのポイントをご紹介します。
目標体重を決める
ダイエット成功のためには「ゴールを決める」ことが大切です。「今より何キロやせたいのか」決めることは、その後の実践方法に大きな影響を与えます。
参考としては月に1~2キロ程度のダイエットをおすすめします。理由は「続きやすくリバウンドしにくい」と言われているためです。
リバウンドしないダイエットを目指す
よくダイエット食品やトレーニングマシーンの広告で「1か月でマイナス10キロ成功!」などの大幅ダイエット成功のキャッチコピーをみかけますが「急な減量は日常生活に戻った時必ずリバウンドします」のでご注意ください。
私たちのからだは急な変化があった場合「もとの状態に戻ろう」とする機能を持っています。
急な減量は、糖質や脂質の吸収を極端に高め「同じものを食べても前より太ってしまう」ことにつながります。また、ストレスによる過食もリバウンドの大きな原因となります。
一般的にリバウンドしない減量は「今の体重の5%程度が目安」と言われており、体重50キロの方で2.5キロまでがダイエットの目安となります。
リバウンドしない、無理のないダイエットをじっくり続けていきましょう。
「ごぼうび」を考える
ダイエット成功には、目標体重の設定の他に目的が必要になります。
「なんとなくやせたい」では、ダイエットは続きません。私たちは「がんばる理由」があってはじめてがんばることができます。
ダイエット成功した時に、ご自身へのごほうびを決めておくことでがんばるモチベーションをたもつことができますので、必ず1つは決めておきましょう。
ダイエット日を決める
目標体重とごほうびが決まったら「ダイエットをする日」を決めてみましょう。
仕事やライフスケジュールがある程度わかっていれば、手帳やカレンダーに印をつけてみましょう。実施日を決めることで「やる意識」が出てきます。
ここで1つ注意です。ダイエット日は必ず連続しない2日間としましょう。
5:2ダイエットは「摂取カロリーを極端に制限したダイエット法」です。連続すると効果以上に「身体や心へのストレス」が高くなってしまいます。
健康的にダイエットするためにも2日以上空けて実施することをおすすめします。
カロリー配分を決める
5:2ダイエットのルールは「1日の摂取カロリーを通常の4分の1におさえる」ことです。
男性では600kcal、女性では500kcalが目安となります。厳密に徹底するとストレスにがたまりますので、あくまで目安として考えて取り組みましょう。
食べ方の配分のポイント
1日に500~600kcalのエネルギーをやりくりする5:2ダイエットですが、どのように工夫すればよいのでしょうか?
ここで1点大切なことをお伝えします。毎食必ず何かは口にしましょう
胃や小腸に食べ物を入れることは、健康にとても大切なことです。体調を崩さないためにも必ず何か食べるようにしましょう。
500~600kcalを3食で分けると、1食当たりのカロリー摂取量は約200kcalとなります。
朝食の場合、糖質がからだや脳を動かすために必要となるため「ヨーグルトに少量のはちみつを加える」などある程度糖質摂取にこころがけるとよいでしょう。ヨーグルトを1カップは約80g程度で小さじ1杯のはちみつをかけると約60kcalです。
卵1ケは約75kcal。これに蒸し野菜などを付け少量のドレッシングをかけると200kcalを切ることができ、食事としておいしくしっかり食べられた上にカロリーをおさえることができます。
「朝から卵を焼いたり、野菜を蒸すのは難しい」方もゆで卵にしたり、前の夜にキャベツをレンジしてタッパーに入れておくなど工夫すれば、朝から余裕をもって行動できますのでお試しください。
食べるものを決める
私たちの体をつくる栄養素は3大栄養素とよばれ「炭水化物、たんぱく質、脂質」がありまる。炭水化物は、糖質と食物繊維に分けられますが、食物繊維はほぼノンカロリーです。
1gあたりのエネルギー量は、糖質とたんぱく質で4kcal、脂質で9kcalです。
カロリー制限をする場合は「カロリーのない食物繊維を多く含む食品」や「脂質の少ないたんぱく質を多く含む食品」を選択すると量がしっかり摂れます。
海藻類やきのこ類、野菜、豆腐やおからなどの大豆製品が低エネルギーor高たんぱく質食品で利用しやすくおすすめです。また、卵は含まれる糖質が少なく栄養素のバランスが良いため毎日摂取したい食品です。
いもやかぼちゃ、とうもろこしなどのでんぷん質の野菜は、エネルギーが高いためカロリー制限食には不向きですが、食物繊維を多く含むため少し摂取すると便秘になりにくくなります。
体重計にのってみる
5:2ダイエットの実践後は「必ず体重計にのってみましょう」。ほとんどの方が減っていることを実感できます。
すぐに効果が表れない方も、継続することで効果を感じられるようになります。
また「やせた実感」は次のダイエットのモチベーションとなります。最近では体脂肪の他に基礎代謝量や筋肉量も計測できる体重計が販売されています。
ダイエットを続ける意味でも体重計を上手く活用しましょう。
5:2ダイエットのレシピ
ここではカロリーをひかえたおすすめレシピをご紹介します。
しめじと玉ねぎのマリネ
材料
玉ねぎ (大1.5個)
しめじ (1P)
酢 (大さじ4)
オリーブ油 (大さじ4)
塩こしょう (適量)
作り方
1.玉ねぎをスライスして水さらしする。しめじはカットしてレンジで2分加熱する。
2.酢、オリーブ油、塩こしょうでマリネ液を作る。
3.玉ねぎとしめじを容器に入れてマリネ液を注ぎ、半日以上休ませると出来上がり。
オリーブ油を使うためカロリーをおさえながら良質の脂質がとれるメニューです。いろんなきのこで応用でき、保存がきくため忙しい方にピッタリです。
玉ねぎの辛味が気になる方は、レンジで加熱してから使用すると食べやすくなります。
ひじき、干し椎茸、高野豆腐の乾物の煮物
材料
ひじき (1袋)
干し椎茸 (2枚)
高野豆腐 (2枚)
こんにゃく (1枚)
油あげ (1枚)
水+だしの素 (ひたひた+小さじ2)
砂糖 (大さじ4)
醤油 (大さじ4)
塩 (少々)
作り方
1.ひじき、干し椎茸、高野豆腐を戻す。こんにゃくはカットしてアク抜きする。油揚げはお湯で油抜きする。
2.高野豆腐、油揚げをひじきの長さに合わせてカットする。
3.材料を調味液で煮込むと出来上がり。
食物繊維を多く含む食材を多く使った一品です。仕上げに炒りごまや粉山椒をかけると風味が変わって食べやすくなります。
肉団子と春雨のスープ
材料
豚ひき肉 (350g)
卵 (1個)
塩 (小さじ1)
片栗粉 (小さじ2)
水菜 (1/2束)
きのこ類 (好きなだけ)
ニラ (10本)
玉ねぎ (中1個)
春雨 (1袋)
醤油 (50ml)
料理酒 (100ml)
だしの素 (大さじ2)
作り方
1.400ccの水に、きのこ、玉ねぎを加え煮込む。その間に豚ひき肉と卵、塩、片栗粉をまぜて団子の種をつくる。春雨は別鍋でゆがいてやわらかくもどしておく。
2.沸騰した鍋に肉団子を指とスプーンを使って丸くしながら落とし入れ、中火程度でボイルする。途中アクがでてくるので取り除く。
3.仕上げに調味液、春雨、ニラ、水菜を加えて出来上がり。
お腹がおきやすく、カロリーの少ない食材を使った一品です。豚ひき肉の代わりに鶏ひき肉を使うといっそうカロリーが落とせます。また、おろし生姜を少し加えると風味が増します。
量をしっかり食べる場合、食べあきてきたら「酢醤油」を少し加えると風味が変わって食べやすくなります。
生タラときのこのホイル焼き
材料
生たら (1切れ)
玉ねぎ (1/4個)
舞茸 (1/2パック)
椎茸 (1/2パック)
えのき (1/2パック)
塩コショウ(少々)
味ぽん (大さじ2)
マヨネーズ(適量)
作り方
1.タラに少量の塩をふりかけ、10分程度おき、キッチンタオルで水気をふき取る。
2.アルミホイルにタラをのせ、カットした野菜ときのこを盛り付ける。
3.塩コショウを少し強めにふりかけ、200℃のオーブンで15分加熱して出来上がり。味ぽんやマヨネーズをかけて食べる。
白身魚のタラは高たんぱく、低カロリーの食材です。蒸すことでカロリー摂取を抑えることができます。油分が足りないときは少量のマヨネーズで調整できます。
ホイル焼きにすることで、魚ときのこのうま味が濃縮され食べやすくなります。仕上げに葉ねぎやしそ、針生姜を加えるといっそうおいしく召し上がれます。
秋白菜と豚しゃぶのつるりん鍋
材料
秋白菜 (300g)
人参 (1/2本)
しめじ (1パック)
豚しゃぶしゃぶ肉(200g)
ねぎ (1/2本)
餃子の皮 (20枚)
だし汁 (4カップ)
醤油 (大さじ4)
みりん (大さじ2)
作り方
1.鍋に調味液を加え沸騰させる。
2.野菜と豚肉を加えて加熱する。ある程度火が入ったら餃子の皮も加える。
鍋料理を選択することで主食を無くしても満足感が得られます。
豚肉は、代謝を上げるビタミンBを多く含む食材ですのでしっかりとりましょう。また、豚肉を人肌程度のお湯で洗ってから鍋に加えるとアクが出にくく食べやすくなります。
ゆず胡椒を添えると食欲がいっそうわくのでおすすめです。餃子の皮は鍋をある程度食べてから加えて食べていくとダイエットにつながります。また、皮は1枚ずつ丁寧に鍋に入れていきましょう。
5:2ダイエットの注意点
上手く活用できれば確実にやせることができる5:2ダイエットですが、注意も必要です。上手に活用してスリムなからだを手に入れましょう。
リバウンド
極端な減量はリバウンドにつながります。リバウンドすると、見かけの体重が以前と同じでも筋肉量が減少し脂肪量が増えた状態になってしまいます。
つまり基礎代謝量が減少し太りやすい体質になってしまいます。
月に1~2キロ程度の減量では心配は少ないですが、それ以上になると注意が必要ですので「やせすぎない程度にダイエットする」ことを心がけてじっくり取り組みましょう。
貧血
高度のカロリー制限食を用いたダイエットの場合「貧血の症状」がみられる場合があります。これは、カロリー制限によって赤血球がこわれてしまう場合があるからです。
もともと貧血気味の方や、ダイエットによって貧血の症状がでた場合は他のダイエット法に切り替えることをおすすめします。
栄養不足
5:2ダイエットでは摂取栄養素がふだんの1/4程度まで減ってしまう可能性が高いダイエット法です。栄養素の摂取量が減ると栄養不足になります。
体型が、ふつうよりもぽっちゃり気味の方はたくわえた分を使って適度な体型に近づきますが「もともとやせている方」は注意が必要です。
ダイエットでは、実施後今よりも健康的になることが大切です。
体重だけみるのではなく、体調と向き合って取り組みましょう。
お肌の乾燥
私たちの細胞は、脂肪が材料となって作られています。5:2ダイエットで脂肪の摂取量を減らすと「乾燥肌」になる可能性があります。
5:2ダイエットの摂取エネルギーは、男性600kcal、女性500kcalが目安ですが「必ずそうしなければいけない」決まりはありません。場合によっては、摂取カロリーを少しあげることも大切です。
ご自身のお肌と相談しながら柔軟に取り組みましょう。
最後に
これまで、5:2ダイエットの特徴や効果、実践方法についてみてきました。
ダイエットとストレスは深い関わりがあり、ストレスを上手くコントロールしながら取り組むことがダイエット成功のポイントと言えます。
5:2ダイエットでは「時間のないぽっちゃりした方」が取り組むと効果がいちばん高いダイエット法ですが、栄養不足にならないように、取り組み方もご自身の体調と合わせて柔軟に行うことが大切と言えます。
特徴と注意点をおさえて、上手にスリムなからだをめざしていきましょう。
管理栄養士 納田友和からのコメント
高度なカロリー制限食は「効果が高いがストレスも高いダイエット法」だと言えます。
ダイエット成功者の約8割が1年後にリバウンドしている研究結果もあり、理由に「ダイエット期間のストレスによる過食」があげられています。
1週間に2日だけダイエットするストレスに配慮した5:2ダイエットですが、ご自身のライフスタイルに合わせて柔軟に取り組むことで、長い目で成功につながると考えられます。
一時的な「やせ」よりも、継続した「健康的なスリム化」をめざしていきましょう。
みなさまのダイエット成功を応援しています。