
チョコレートダイエットの評価
-
総合評価
ダメ
推奨
2
-
金額
高い
安い
3
-
手軽さ
面倒
手軽
4
-
期間
長期
短期
2
-
信頼性
危険
安全
1
ざっくり言うと
チョコレートダイエットとは、カカオ70%以上のチョコレートを1日あたり50gを目安に毎食前に20分間かけて食べるダイエット方法です。
チョコレートに含まれているポリフェノールには、抗酸化作用やストレス解消、脂肪燃焼に効果があり、食物繊維と相乗して便秘解消や老廃物を排出し代謝が良くなり痩せやすい体質を目指すことができます。
1日のチョコレートの摂取量を守り、長く続けるために栄養素が豊富なアーモンドなどと組み合わせるとよいでしょう。
チョコレートと聞いて、ダイエットを思い浮かべる方はどれほどいるでしょうか?
ダイエット中には甘いものは厳禁とされ、痩せるためには食べたい欲求を我慢するものです。
一時期、「チョコレートと低炭水化物ダイエットで痩せられる」といった情報が駆け巡りましたが、確証が取れなかったことからチョコレートが本当にダイエットに効くのか疑問視する方も増えました。
しかし実際に痩せたという口コミも多く見かけられ、実はチョコレートに含まれるカカオにはダイエット効果があるとされています。
まずは、カカオ70%以上のものを選ぶことがポイントです。また、ダイエットに活かすためには、方法や量に注意することも大切です。
うまく取り入れれば、チョコレートはダイエットを目指す方はもちろん、甘いもの好きにはやめられないダイエットにおすすめの食材です。
では早速、チョコレートダイエットとはどのようなものなのか、見ていきましょう。
見出し
チョコレートダイエットとは(やり方・方法)
チョコレートを選ぶ基準
チョコレートがダイエットに効果があるからと言って、どんなチョコレートでも良いというわけではありません。一般的に売られているチョコレートは、砂糖や脂肪分が多く含まれているので要注意です。
チョコレートに含まれるカカオが70%以上のものを選ぶのがポイントです。カカオの含有量が多ければ多いほど、その効果を期待することができます。ただし、カカオの含有量が多くなると苦味が増すので、美味しさを求める方には満足できないかもしれません。
どのくらいのカカオが含まれているかは、パッケージを見ればわかります。カカオが70%含まれているものは「カカオ70」と書かれているので迷うことはないはずです。
ダイエットに効果があるからと言って、自分が美味しいと思えないものを食べ続けようとしても長続きはしませんし、ストレスにもなってダイエットには逆効果です。
カカオ70%以上で自分が美味しいと思えるものを選ぶことが、長続きさせるポイントになります。
チョコレートを食べる量
次は、1日に食べるチョコレートの量です。ダイエット効果を期待するには、1日あたり50g、板チョコレートの約半分が目安とされています。
ダイエットに効果があると言っても、チョコレートにはそれなりのカロリーがあり、食べ過ぎてしまえば結果的にカロリーオーバーで太ってしまいます。ですから、食べる量に気をつけることも大切です。
チョコレートを食べるタイミング
チョコレートは食べる種類とその量のほかに、食べるタイミングも重要なポイントになります。1日3回、食前に20分かけてゆっくり食べることが良いとされています。
チョコレートには血糖値を上昇させる効果があるのですが、血糖値が上昇すると満腹中枢が刺激され、そのことにより満足感が得られます。満足感を得るためには約20分必要とされていますので、チョコレートを20分かけてゆっくり食べ、その後に食事をとることが正しい方法です。
満腹中枢に働きかけるという点では、食事の量を少なくして、最後にチョコレートを食べることも有効的です。食事によって血糖値が上昇しているところにチョコレートで満足感を与えることが狙いです。最初に食べてしまうとチョコレートがやめられないという人は後に食べるのがオススメです。
「どうしても間食で食べたい」とするならば午後3時以降、夕食前が良いとされています。と言うのも、人間の生活の中で午後3時から午後6時までの間が、体の代謝が上がり、燃焼効果があるため、最も脂肪の蓄積されにくいタイミングだからです。
チョコレートダイエットの効果
チョコレートの効果の多くは、その原料となるカカオにあります。そして、カカオの効果は、チョコレートに含まれるカカオの量が多いほど期待することができます。効率的にとるためには前述の通りカカオ70以上のチョコレートを選ぶことがポイントとなるのです。
ポリフェノール
カカオはポリフェノールという機能性成分の一種です。カカオマスというカカオ豆の種皮を取り除き、それをローストした後、磨り潰したものにポリフェノールが含まれています。
主な効能として、抗酸化作用が有名ですが、疲労回復、ストレス抑制、動脈硬化の防止、発ガン抑制作用など健康効果が特に注目されています。血中脂質の酸化防止というダイエットに必要な効果もあります。
この脂質の酸化防止効果はダイエットにおいて欠かせません。体の錆び付きが抑えられることで、血液の流れが良くなり、結果として代謝をアップします。
代謝がアップするという事は、同じ生活をしていても脂肪を燃焼する力が強くなるということなのです。
食物繊維
チョコレートの原料となるカカオには、非常に多くの食物繊維が含まれています。食物繊維はダイエット中に悩む方の多い便秘解消に役立ちます。
ちなみに、ポリフェノールにも腸内環境を整える効能があるのですが、食物繊維との相乗効果でより腸内環境を整えることが期待できます。
腸内の環境を整えることで、老廃物の排出を助け、体に必要な栄養をうまく吸収がでるような体を作っていきます。
体は常に新しい細胞と古い細胞が入れ替わり、代謝が行われています。その代謝によって不必要となったものは老廃物として、その約70%が便として外へ排出されます。
代謝がうまくいかなければ、本来であれば体の外へ排出されているはずの余分な栄養も吸収されてしまい、そういった栄養は脂肪となって体に蓄積されてしまいます。
そして体の中での循環がうまくいかなくなり、痩せにくい体質になるという悪循環に陥ることがあります。
ですから、腸内環境を整えれば、体に不必要なものは体の外へ出し、代謝を促すことで体に溜まった脂肪なども燃焼しやすくし、痩せやすい体質に変わっていくことになるのです。
カカオバター
カカオには、カカオバターと言われる脂質が多く含まれています。脂質と聞いてやはりダイエットに効果があるのかと疑問を持ってしまいますよね。
カカオバターの主成分はステアリン酸と言い、低カロリーで脂肪の吸収率も低い飽和脂肪酸で、太りにくい性質を持っています。
その効果は、強い抗酸化力で体内を活性化して、免疫機能そのものを高めたり、糖質を代謝して体に蓄積させないようにしたり、その代謝させる効果が蓄積した脂質のせいでドロドロした血液をサラサラに改善することにも効果を発揮して、体の中の循環を良くするといったものがあります。
また、このカカオバターには抗酸化作用で肌のストレスや乾燥を防ぐ美容効果があります。
ですから、脂質だからと避けるのではなく、健康や美容のためにも適度にとりたい脂質なのです。しかも代謝を促すという点では、やはりダイエットにも活かしていきたい成分です。
ミネラル
カカオには上記以外にカルシウムや鉄、亜鉛などのミネラルが豊富に含まれています。
ミネラルは、人間にとって必要不可欠な五大栄養素のひとつで、体の組織をつくる原料となり、体の働きの維持や調節する働き、そして体の調子を整える効果がある微量栄養素です。
このミネラルが足りなくなると、体の中では代謝を始めとする循環がうまくいかなくなってしまいます。
一方で、ミネラルがしっかりとることができていれば、体の中の循環が良くなり、結果として代謝が促されて、痩せやすい体質に変わっていくことにつながるのです。
チョコレートダイエットの嘘に関して
最近よく耳にする低炭水化物ダイエットですが、これにチョコレートを食べることでさらにダイエット効果が得られるという噂が流れました。
これは、論文として発表されヨーロッパのメディアで取り上げられました。しかし、この論文を作成した海外のあるジャーナリストが、メディアの影響力がどれほどのものかを測るために書いたもので、実際には低炭水化物ダイエットとチョコレートの組み合わせが痩せるという内容に、一切科学的根拠のない嘘の情報でした。
とは言っても、前述の通りチョコレートの原料となるカカオには多くの健康、ダイエット効果があり、実際に医学的根拠も立証されています。ただし、食べ方やチョコレートを食べる量をきちんと理解して、食生活に取り入れることが重要なのです。
チョコレートダイエットで痩せた!と実感して成功させるために
チョコレートを食べる量
一般的に売られている甘いチョコレートやミルクチョコレートのようなものは、砂糖が多く含まれていて、その分チョコレートの原料であるカカオの量が少ないものです。
ですから、カカオの持つ効果を得るためには、カカオ70以上のチョコレートを食べるようにと説明しました。とは言っても、実はカロリーで比較してみると、一般的なチョコレートもカカオ含有量の多いチョコレートも、あまりその差はありません。
実際に、カカオ70%以上のチョコレートに含まれる糖質(炭水化物)は少なくなりますが、実はカカオの量が増えればカカオに含まれるカカオバターの含有量が多くなり、結果としてカロリーに差がなくなるのです。
しかし、チョコレートのダイエット効果でご説明した通り、カカオバターは太りにくく、ダイエットにも重要な代謝を促す効果を持つ脂質です。
絶対に太らないというわけではありませんので、もちろん食べ過ぎは太ります。方法の項目でも説明した通り、1日に食べる量は50gを目安にすることが、ポイントとなります。
食べ始めるとやめられないという人は、先に食べる分だけお皿に用意しておきましょう。
チョコレートはこまめに食べる
食事の前に20分かけて食べることをご説明しましたが、こまめに食べることもダイエットにつなげるポイントです。チョコレートを食前に食べる理由は、その食欲を抑えて食べ過ぎを予防することにあります。
食事の前にゆっくり食べることができないのであれば、小腹が空いた時の間食にスナック菓子などを食べるよりも、チョコレートを一口つまんだ方が、小腹を満たすだけでなく、チョコレートに含まれた良質な栄養補給にもつながります。
また、食事と食事の間が空きすぎて空腹感が大きいと、どうしても食べるスピードが早くなったり、ついつい食べ過ぎてしまったりしまいがちです。チョコレートである程度満足感を得ていれば、そういった心配がなくなります。
チョコレートはゆっくり食べる
美味しいから、ダイエットに良いからと言って、次々にチョコレートを食べて良いというわけではありません。チョコレートダイエットの方法でご説明した通り、チョコレートはゆっくり味わって食べるようにしましょう。これだけでも、血糖値の上昇に確実につながり満足感を与えてくれます。
ナッツとの組み合わせ
チョコレートとナッツの相性はとても良いものです。一般的に売られている商品にも、ナッツ類と合わせたチョコレートが多く見られますが、チョコレートだけではちょっと物足りないと思われる方に、またチョコレートだけでは飽きてしまう場合にはナッツ類、特にアーモンドと合わせて食べることをおすすめします。
なぜアーモンドが良いかというと、アーモンドには脂肪燃焼に不可欠なビタミンEやカルシウム、食物繊維、マグネシウムなど色々な栄養素が豊富に含まれていて、栄養価が高くなっています。含まれている栄養素には代謝を向上させる効果があり、ダイエット効果を大いに期待できるのです。
また、カカオと同じようにアーモンドには、豊富な脂質が含まれていますが、そのほとんどがオレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸です。
これらは、血液をサラサラにする効果あることで有名ですが、抗酸化作用と便秘解消効果から体内の環境を整え、循環を良くすることで、結果として代謝を上げる助けになります。そして、チョコレートと合わせれば、相乗効果で代謝アップによるダイエット効果を期待でるのです。
また、チョコレートだけでは飽きてしまった時に、アーモンドと一緒に味わい、味や食感に変化をつけることも、チョコレートダイエットを長く続けるためのポイントになります。
長続きさせるためにはひと工夫
チョコレートにダイエット効果があるからといって、食べればすぐに痩せるというものではありません。日々の食生活の中にチョコレートを取り入れて、その効果をもって徐々に体質を変えていき、結果として痩せることにつながります。
ですから、チョコレートだけでは飽きて挫折してしまってはもったいありません。少しでも長続きをさせるひと工夫として、ナッツ類と組み合わせて食べたり、ひと手間かけることも楽しみが増えて長続きにつながります。
そこでご紹介するのが寒天です。寒天はダイエット関連でたびたび耳にすることがあると思いますが、満腹感を得ることと寒天の豊富な食物繊維の働きによる整腸作用で、腸内環境を整えて代謝アップにつなげることにダイエット効果を見出されています。その効果をチョコレートに加えて、相乗効果を期待しようというわけです。
方法は簡単です。チョコレートをお湯で溶かしたところに、寒天を加えるだけです。割合としては、お湯100mlにチョコレート5g程度で、そこにチョコレートのだいたい半分量の粉寒天2〜3gを加えるだけです。(クックパッド「簡単!チョコ寒天」より)ぷるんとした食感で、チョコレートだけとは違った食感、口溶けを楽しむことができます。
栄養バランスの良い食事が基本
チョコレートがダイエットに効果があるから、満腹感が得られからといって、チョコレートを食事の代わりにしたり、食事を減らして空腹感をチョコレートで補ったりするようでは、チョコレートでのダイエット効果は期待できません。基本はあくまでもバランスの良い食事です。
そこにチョコレートをこまめに食べるようにすることで、チョコレートのダイエット効果ははじめて得られます。
最後に
チョコレートのダイエット効果を信じられなかった方も、効果を知って試してみたくなったのではないでしょうか?甘いもの好きの方には、美味しく、楽しく続けるダイエットとしては、チョコレートは最適と言えます。
そして、どんなダイエットでも重要なのは長続きさせること、無理をしないことです。チョコレート選びやひと手間加えたり、他の食材と合わせることも楽しみになりますから、ご自分の好きなチョコレートの組み合わせを探すのも楽しみになるかもしれません。
また、今では嗜好品としてのチョコレートですが、チョコレートの主材料であるカカオは、昔では医薬にも使われていたほど、その栄養価と健康効果は認められてきました。ただ痩せるためでなく、上手に美味しく健康的なダイエットに、チョコレートを始めてみませんか?
管理栄養士 片村優美からのコメント
チョコレートといえば嗜好品のイメージが高いですが、カカオの研究が進むにつれ、健康にも応用できるものだという認識が広まってきています。
「チョコレート=おやつ」というイメージがあるので、ダイエットにも使えるというのは驚いてしまいますよね。
カカオはポリフェノール成分の一つであり、健康に対してさまざまな効果を持ち合わせており、ダイエットだけではなく病気予防にも役立つこともあります。
ただし、選び方や方法には気をつけなければならず、もちろん全てのチョコレートがダイエットに使用できるというわけではありません。
糖分が多いものや、量の摂りすぎには気をつけ、正しい方法でとり入れることが大切です。
食べ過ぎないことというのが前提になりますので、気を付けながら取り組みましょう。